需要が高まる「お泊りデイ」
通いなれた施設に宿泊できる
デイサービスにそのまま宿泊できる
お泊りデイは、通所型のデイサービスを利用した高齢者がそのまま宿泊することができるサービスです。日中のデイサービスは介護保険適用内ですが、お泊りデイは介護保険適用外となります。宿泊可能で介護保険が適用されるサービスとしてはショートステイがありますが、非常に人気が高いので希望の日に利用できない可能性が高いです。それと比較するとお泊りデイは、利用料金は高くはなるものの通いなれた施設に宿泊することができる上、予約しやすいという点が魅力です。お泊りデイの利用は基本的に緊急時かつ短期間です。長期の宿泊を希望する場合は別のサービスを検討する必要があります。
以前は利用定員や宿泊室の基準が事業所ごとに異なっており、劣悪な環境で運営する事業所が問題視されていました。そこで、厚生労働省は2015年にお泊りデイに関するガイドラインを発表しました。そのため現在は安全性が高まっています。
お泊りデイのサービス内容
お泊りデイを利用できるのは、デイサービスを利用する要介護1~5の人です。日中にデイサービスを利用していない人がお泊りデイを利用できるかどうかは事業所によって異なります。お泊りデイでは、日中には行われない就寝前の口腔ケアや着替えの介助をしてくれます。また、夕食と朝食の提供を行っており、利用者の状態に応じた食事を用意してくれます。期間についてですが、原則として緊急時の利用を想定しているため、長期の宿泊を希望する場合は向いていません。また、看取り対応やターミナルケアも行っていないので、それらのサービスを利用したい場合は要注意です。
費用について
お泊りデイでは、各事業所がそれぞれで設定している宿泊代と食事代が必要です。ほとんどの場合、要介護度に応じて夜間利用料が設定されているため、要介護度が高ければ高いほど金額も高くなる傾向にあります。あくまで目安ですが、1泊2食付きで2,000円~5,000円ほどです。個室を希望する場合はもっと高くなるでしょう。介護保険適用外なので、これらの費用は全額自己負担です。また、おむつ代や日常生活費もかかります。理容サービスや洗濯サービスなどを利用する際にも別途料金が発生します。
便利なサービス
お泊りデイは介護保険では対応できない範囲の需要に応えるために誕生したサービスです。普段通っている顔なじみの職員がいる環境で宿泊できるのは、介護される側にとっても安心感があります。ショートステイが満床だった時や仕事の都合で介護ができない時などに便利です。
社会的な課題「介護ストレスの解消」
介護者の休息も不可欠
在宅介護を継続的に行うためには、介護者の休息が必要です。そこで有効となるのが、ナイトケアを含めたレスパイトケアです。介護者を一時的に介護から解放することで、心身のリフレッシュを図ります。
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